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フジサンケイビジネスアイ(10月10日発行)に掲載されました

「価格」「品格」「スピード感」の見極めが重要

フジサンケイビジネスアイ10.10
M&A(企業の合併・買収)が金額・件数ともに過去最高の水準で推移している。
調査会社の調べでは、昨年1年間に公開された日本企業のM&Aの取引金額は約16兆円で、成約案件は公表ベースで年間2500件。
M&A仲介サービス、FA(財務アドバイザー)サービス、セカンドオピニオンサービスを手がけるジャパンM&Aアドバイザー(本社・大阪市中央区)の三谷康生代表取締役社長=写真=によれば、非上場企業同士等で公開されない案件も含むと年間4000件以上と推測され、年々その件数が増えているという。
M&Aの増加には、買い手側(買収企業)、売り手側(被買収企業)、市場などの動向が大きく関係している。
第1に、国内市場の将来の縮小を見込み、日本企業が国内外で戦略的な買収を積極化していることが挙げられる。
第2に指摘されるのは、売り手側である中堅・中小企業の後継者問題だ。
創業経営者の高齢化が進むなかで、後継者がいない、あるいは近親者に候補者がいても会社を継ぐ意志がないなどの理由で、親族内継承が困難になっている。加えて最近では、第三者に会社を売却する第三者承継を、M&Aを通じて行うケースが増えている。M&Aに対する経営者の抵抗感が薄れ、むしろM&Aを積極的に活用しようという流れも生じている。
「たとえば、株式譲渡によって会社全体を売却する場合、譲渡価格から取得費などを差し引いた売却益(譲渡所得)の20㌫が課税されるだけなので、株式譲渡によるM&Aには税務面でも優位性があります」と三谷氏。
全国各都道府県の商工会議所や産業支援機関などに「事業引継ぎ支援センター」が作られるなど、公的機関などによる第三者承継の支援も始まっている。
M&Aの件数を後押ししている市場的な要素としては、規制緩和や業際の拡大などによって、多くの分野で業界再編が起きており、成長企業がM&Aを積極的に活用し、業容の拡大を図っていることが挙げられる。中小企業への投資に特化したPE(プライベートエクイティ)ファンドの台頭も、M&Aの件数増加に貢献している。
こうしたなか、三谷氏は「M&Aでは相手先を探すことが一番難しく、(売り手側企業にふさわしい)相手先を見つけてくるところに、M&A仲介業者やFA業者の存在価値があるのです」と指摘する。
三谷氏は、売り手側からみたM&Aの「良い相手」とは、「価格」「品格」「スピード感」の3条件に優れた企業だと定義する。価格面では「会社の価値を高く評価し、その評価以上の株価をつけてくれる」相手先。品格面では「経営トップとその方針に共感でき、知名度も高く経営に安定性があり、従業員を安心して委ねることができる」相手先。加えて、「やり取りが円滑に進み、迅速に話がまとまる」スピード感を持っている相手先だ。
売り手側はこの3条件を軸に優先順位や基準を定め、それに照らして、候補先が「良い相手」かどうかを見極めることが重要だと三谷氏は指摘する。
三谷氏は大阪大学卒業後、日本興業銀行(現・みずほ銀行)に入行後、銀行系証券会社、独立系M&A仲介会社、上場企業の広報・IR・M&A部門責任者などを経て、今年1月にジャパンインベストメントアドバイザーの子会社として設立された同社の代表に就任。同志社大学大学院ビジネス研究科でも「日本型M&A」について教鞭を執るなかで、業界の常識や慣習にとらわれない「最良のM&Aアドバイザリーサービス」を提供する会社を目指し同社に参画した。
上場企業グループのM&A専門会社としては唯一、大阪を本拠地に置いている。ものづくりの集積地として最もM&Aが必要とされる関西でのM&Aを活性化し、日本のM&A、ひいては日本経済の活性化に貢献することがモットーだ。
「今は市場環境が良いので、事業を急成長させることも可能です。でも、M&Aを有効なツールとして健全に育てたいという思いを持って会社を始めたので、まずは理念を共有できる人材を集め、または育成し、3年目頃から大きく成長できるような基盤を作りたいですね」と三谷氏は抱負を語る。